一昨日、平凡社の担当編集者の方とあひ、図版構成その他についてほぼ最終形に近いかたちででき上がつた校正刷りをもらひました。文章も折角ですからもう一度チェックします。それが済んでから、いよいよ鈴木成一さんの装訂になるとのことで、刊行は十月か十一月になるだらうとのお話。実は後書きを書いたのは昨年の三月。編集者の方がむやみに忙しかつたのと、やはり多数の図版の割りつけをどうするかといふので、これだけの時間がかかつたのでせう(わたくし自身も予期せぬ事柄が多々ありました)。ここまで来た以上、力のこもつたいい本にするといふことで、意見が一致。あとは最後の文章の校正をできるかぎり早く済ませることで、少しでも早い刊行になるやうに努めます。
なほ、これは嬉しく、かつ申し訳なきことですが、平凡社の営業部にはすでに何百といふ予約注文が入つてゐるとのことで、お待たせするのは心苦しき限りではありますけれど、いい本に仕上げるつもりですので、いましばしお待ちを、とご寛恕を願つておきます。